ClickUp『問い合わせフォーム』の仕様・作成方法・~WordPressへ設定するまで
WEBサイトに必須のコンタクトフォームには問題点があり、送られてきた内容を進捗管理できないというのが1点目。メール通知なので未着の可能性があるというのが2点目だ。
有料のフォームサービスを使えば解決するが、費用は月額1000~5000円ほど。問い合わせ管理のためだけに契約するのは分不相応なケースが多い。
タスク管理ソフトのClickUpにはこのフォームを作成する機能が搭載されており、追加料金無しで問い合わせ管理ができ、さらに問い合わせ内容をタスクとして進捗管理できる。
このエントリでは、コンタクトフォームを作って、問い合わせページに埋め込むところまでを行う。
ClickUpのフォームの機能・できること
機能
ClickUpでフォームを作るメリットはタスクとして格納し、進捗管理ができること。追加費用無しでフォームが作成できること。単なる問い合わせフォームとしたり、CRMとして使ったり、アンケートを収集することもできる。
ClickUpのフォームに搭載されている主な機能は以下の通り。
- WEBサイトの問い合わせフォームが作れる
- タスクとして保存できる
- 埋め込みもしくは単体のページとして公開できる
- データをダウンロードできる
- アクティブ/ノンアクティブ切り替え
- デザインの変更
- reCAPCHAでボット排除
参考情報
公式ブログ(英語):フォームビュー https://docs.clickup.com/en/articles/3584128-form-view
フォーム作成のヒント:https://clickup.com/blog/form-view/
公式サイト(英語):フォーム機能 https://clickup.com/features/form-view
フォームの作成方法
作成手順
フォームはビューとして作ることになる。まずビューを追加できる階層であるスペース・フォルダ・リストのいずれかを開く。
新しいビューを追加する。
Formを選択。
次に、フォームの設定を行う。左にフォームとして追加できる項目があるのでドラッグして中央のフォームに追加していく。上にあるのがデフォルトフィールドで、内容が対応したタスクの項目として格納される。たとえば、Task descriptionフィールドを追加してそこに記入されたテキストはタスクの説明欄に入ることになる。その下にはカスタムフィールドがあり、ここに記入された項目はカスタムフィールとしてタスクに追加される。
中央にあるのが現在のフォームの内容。ビジュアルで確認できる。
右側は主にデザイン関係の機能で、これはビジネスプラン以上から使用できるようになる。
送られてきた内容をどのリストにタスクとして保存するかも設定しなくてはならない。フォームに入力された内容は、いずれかひとつのリストにタスクとして保存される。そのためスペースやフォルダにビューとしてフォームを追加した場合は、リストの選択が必要になる。
カスタムフィールドでは、このようなフォーム項目が追加できる。ClickUpでタスク管理としては存在しないがフォームではあると便利なものが多数用意されている。
公開設定
フォームビュー上部ではフォーム自体の公開設定が行える。Resultsはそのフォームから送信された件数。Activeでフォームの公開非公開を切り替える。Editingは編集、Viewingでプレビューが可能。
公開するための埋め込みコードの取得やURLの確認は、右側のShareボタンから行える。
右側の歯車ボタンは、フォームビュー右側のデザイン項目の表示/非表示を切り替えるだけのもの。特に設定ができるわけではない。
WordPressの問い合わせページに埋め込む
インラインフレームとして埋め込むには、まずClickUpのFormビューからShareボタンクリック→上のcopyクリックしてクリップボードに内容を一時保存。
つぎにWordPress管理画面のエディタからHTMLブロックを選択し、さきほどコピーした内容をペーストする。
これで埋め込み完了。埋め込みせず単一のページとしてフォームを公開する場合はShareボタン内の下部にあるDIRECT LINKのURLにアクセスすればそれでOK。
作成したフォームは固定ページに埋め込んで公開してみている。
デザインはデフォルトから変更していないのでシンプルだが、必要なものはそろっている。色合いを変更したりブランディングにこだわるならビジネスプラン以上の契約から可能になる。
コンタクトが来たら
このフォームから送られてきた内容は、Formビューを設定したリストに、タスクとして新規追加されることになる。
Formでフィールドとして設定した内容はタスクの各フィールドへ。カスタムフィールドとして追加した項目は、タスクにカスタムフィールド欄として格納されることになる。
ステータスを変えて処理
タスク化された問い合わせは、タスクそのものなので進捗に応じてステータスを変えてタスクとして処理ができる。
もちろん重要度や期限の設定、担当者のアサインも可能。この辺りはClickUpの通常のタスク管理と変わりない。
ClickUpのフォームは1リストにいくつでも追加できるようだ。Formビューが複数追加できるので形を変えたフォームを1リストにまとめることが出来る。
参考:『ClickUp』複数フォームからの問い合わせを同一リスト内にタスク化する方法
フォームを使うためのプラン・価格
フォーム機能は有料プラン以上で使えるようになる。WEBサイトを持っているなら、よほど高機能な要求が無い限りClickUpのフォームで置き換えても構わないはず。セキュリティ的にContact form7より安全性が高く、メールアドレスも公開しなくてよいし受信内容はタスク化されるのでメールの不達も起こらない。有料のフォームサービスよりは機能として劣る部分があるが、月500円から使える有料プランの付帯機能としては十分すぎるレベル。
価格など確認
- 無料プラン 無料トライアルで試すことができる
- 無制限プラン 無制限の数・期限でフォームを作成できる
- ビジネスプラン フォームのデザインカスタマイズやreCAPCHAが使える
価格やプランごとの仕様は変わるかもしれないので、フォーム目的でアップグレードする場合は事前に確認したほうがいい。
アップグレード
ClickUpアプリのメニューからいつでもUPGRADE操作ができる。
手順はこちらを参考に