OneNote代替にClickUpが使えるか、Docsの機能と使用感を比較
タスク管理にClickUpを使うようになり、付帯機能であるDocsを利用してドキュメントをClickUpに書くことが多くなってきた。ただ未だにOneNoteとClickUpを並行して使っているのでドキュメントが散らばっており不便ではある。
このエントリを機会にOneNoteからClickUpへドキュメントの完全移行ができるのか、ドキュメント管理機能に絞って比較してみることにする。
前提:OneNote、ClickUpともにWindowsのネイティブアプリ版
画面切り替えの体感速度
- OneNote ノート選択後、ほぼ一瞬で切り替わる。すでに画像が読み込まれているノートであれば画像も即表示
- Docs ページ選択後、ほんのわずかワンクッションおいて表示される。体感では0.5秒ほど。
編集
- OneNote 基本的な装飾は一通り。チェックリスト化や左右ぞろえも可能
- Docs 基本的な装飾は一通り。
OneNoteはなぜか塗りつぶし図形の描画が出来ない。また、他のオブジェクトを改行したりサイズ変更したりすると別のオブジェクトの位置に影響してしまうこともある。
ClickUpはそもそもオブジェクトの描画はできないのでOneNoteに表現力は劣る。
自由なオブジェクトの配置
- OneNote 可能。好きな場所にオブジェクトを配置できる
- Docs 不可能。基本的にオブジェクトは上詰めになる(EverNoteのように)
OneNoteはホームページビルダーのどこでも配置モードのように好きな場所にオブジェクトを移動できる。
DocsはWordやEverNoteのように画面の上から順に使用する。改行などでスペースを空けるか、テーブルオブジェクトを使えばスペースを空けた配置も可能。
ノート内容を拡張する機能
- OneNote OneDrive内ファイルや外部動画サイトのインライン貼り付け、付箋(フィード)
- Docs 連携したクラウドストレージからの貼り付けやコメント機能
容量
- OneNote クラウドで同期するなら実質2GBまで。ローカルで使用する場合には無制限
- Docs 無料版だと添付ファイルがアカウントごとに100MBまで。有料版だと無制限
OneNoteは無料版だとOneDriveにしかファイルを保存できないという制限がある。無料版OneDriveの容量は5GBだが、デバイスをまたいだ同期が保証されているのは2GBまでである。ゆえにその2GBが無料版OneNoteの1つのファイル制限になる。
DocsはClickUpの無料版ユーザーでも無制限でドキュメントとページ作成が行える。テキストのみなら容量も無制限だが、添付するファイルはタスク管理やチャットなど他の機能とあわせて100MBとなっている。有料版にすると添付ファイルの容量も無制限になる。
チャット
- OneNote 不可 TEAMSなど外部ツールを利用する
- Docs ClickUpのチャット機能と連携できる
OneNoteはノート内でチャットはできない。Teamsをチャットとして使い、OneNoteのファイルを共有ドキュメントにすることは可能。
ClickUpのDocsは1つのアプリ内でドキュメントもチャットも扱える。チャットから特定のDocsにリンク(メンション)できる。
ドキュメントの共有
- OneNote MSアカウントを持ったユーザーを招待し、共有する
- Docs ClickUpユーザーを指定して、共有する
OneNoteはノートブック単位で他者と共有できる。
Docsはそのオブジェクトがある場所のアクセス権を引き継ぐことになる。また、有料版にアップグレードするか自分だけがアクセスできる階層にDocsを作ればプライベートなDocsにすることも可能。
WEBで不特定多数に公開
- OneNote 不可能
- Docs 可能
Docsはドキュメント単位でWEBに公開することができる。ClickUp公式のリリースノートもこのDocsの公開機能を使って作られている。
タスク機能
- OneNote ノートシールに「チェックボックス」や「ラベル」がある
- Docs 装飾の一環としてチェックボックスがあり、タスク機能との連携も可能
エクスポート
- OneNote OneNote for webからエクスポート可能
- Docs 3つのフォーマット、ページを選択してのエクスポートが可能
結論
OneNoteは個人なら基本無料で使え、必要な機能はだいたいそろっている。操作感も上々。
ClickUpのDocsはOneNoteにはやや劣るが基本的なドキュメントの作成は可能で操作感も悪くない。
Docsはテキストのみなら無制限に作成できるが、画像や動画を入れていくと100MBの制限を超え、いずれ有料プランへの加入が必要になってくる。しかしながら有料版だと制限が取り払われ、タスクと絡めて「プロジェクトなどを実行する資料としての保存場所」として使い勝手がよくなる。
結論としては、OneNoteは過去の資料置き場に、Docsは今後何かに使うための資料保存庫にする。そしチャットや共有、プロジェクト管理やタスクと絡めて使っていくようにする使い分けが最適かと思われる。